中央区そば紀行(9)築地 さらしなの里

実は蕎麦激戦区、築地に佇む蕎麦の老舗

実は蕎麦激戦区、築地に佇む蕎麦の老舗 中央区そば紀行(9)築地 さらしなの里

蕎麦屋が多いというと、神田とか日本橋をイメージされる方が多いと思いますが
実は築地も中々の蕎麦激戦区で、老舗から新進気鋭の新店まで、数多の蕎麦店がひしめき合っております。


考えてみればそれもそのはず
日本橋にはかつて魚河岸があった関係から、蕎麦に欠かせない鰹節問屋などが現在も残っていることを考えれば、蕎麦の老舗と言われる名店が数多く軒を連ねたのは自然な話です。


築地にもつい先日まで卸売市場があったことを考えれば、道理は日本橋と同じですね。
ちなみに、日本橋にあった魚河岸が関東大震災で壊滅的な被害を受け、築地に移転したという歴史がございます。



というわけで、蕎麦通を目指すのであれば、築地は抑えておきたいところです。
インバウンドで激混み!というイメージをお持ちの方が多いと思いますが
インバウンドの外国人が目指すのはやはり海鮮丼や寿司が多いので(と私は思ってます)
お蕎麦屋さんは激混みということはありません。ご安心ください。


沢山いいお店あるのですが、今回は駅前に構える老舗、「築地さらしなの里」さんに行ってまいりました

こちらのお店は歴史も深く、本当に老舗の正統派お蕎麦屋さんって感じのお店です。とてもおすすめです。
https://sarashinanosato.com/history.html
(Webサイトより引用)


一人での利用も全く問題ありません。
入店するや否や、早速2Fの一人用の席にご案内いただきました(私の定位置です)

 中央区そば紀行(9)築地 さらしなの里

さらしなの里 には4種類の自慢のお蕎麦。

さらしなの里さんには4種類の自慢のお蕎麦がございます

①手打ちそば(二八そば)
②さらしなそば
③季節の変わりそば
④生粉打ちそば(十割そば)

https://sarashinanosato.com/


どれも職人様の丁寧な仕事により提供される素晴らしい逸品です

そんな自慢のお蕎麦のうち、
3種類を一度に味わえる夢のようなメニューがあります
それが「小せいろ 3色そば」1,300円(2024年12月時点)です。

中央区観光協会特派員そば主任一押しのメニューです。

 中央区そば紀行(9)築地 さらしなの里

夢の味比べ 小せいろ 3色そば。

夢の味比べ 小せいろ 3色そば。 中央区そば紀行(9)築地 さらしなの里

①写真手前→さらしなそば

②写真右上→手打ちそば

③写真左上→柚子切りそば

こだわりのお蕎麦が3種類味わえて1,300円(2024年12月時点)です。


初めて訪問する方にはこちらがおすすめかと思います(私個人の意見です)

さらしなそば

さらしなそば 中央区そば紀行(9)築地 さらしなの里

ひょっとしたら3色そばのおすすめの食べ順とかあるのかもしれませんが、
今回はさらしなそばからいただきました。真っ白なお蕎麦です。

透き通るような美しいお蕎麦なのですが
見た目とは裏腹に、本当に感動するくらい食べ応えがあり、しっかりとしたお蕎麦です

蕎麦の香りが本当に豊かで素晴らしい!
喉越しも抜群で、お蕎麦食べてる〜って感じになります
とても上品かつ、おいしいお蕎麦です。これは美味い。

さらしなそばは、そばの実の中心の部分のみを取り出した真っ白な粉を使用するお蕎麦ですが
さらしなの里さん自慢のつゆともしっかり絡み、上質な蕎麦体験ができます。
 

手打ちそば

手打ちそば 中央区そば紀行(9)築地 さらしなの里

こちらは手打ちそば(二八蕎麦)

国産の蕎麦の実を石臼にて自家製粉し、そば粉:小麦粉=8:2の割合で作ったお蕎麦です。
二八蕎麦自体は色々なお店で楽しめますが

こちらのお店は良質な蕎麦の実を使っているからか、蕎麦の香りがとても豊かで、食欲をそそります。
お蕎麦が蕎麦の実からできているというのが容易に想像できてしまうほど、本当に香り豊かです

お蕎麦は本当にしっかり食べ応えのあるお蕎麦です
手打ちならではのコシの強さを感じることができます。


蕎麦は季節により産地を吟味して使い分けているみたいでして
同じ手打ちそばでも、季節によって産地が違います。
その時その時に於いてベストなお蕎麦を愛好家に届けたいという、店主の心意気も感じることができます。

柚子切りそば(季節の変わりそば、12月)

柚子切りそば(季節の変わりそば、12月) 中央区そば紀行(9)築地 さらしなの里

3種類目のお蕎麦は季節の変わりそばです。
要するに、月替わり蕎麦です。

毎月変わるお蕎麦は 季節の移ろいを私たちに教えてくれます。
さらしなの里さんでは、お蕎麦は毎月変わります。だからなんだかんだ言って毎月来てしまいます。

12月は柚子切りのお蕎麦でした。
口に運べば柚子の味わいが口一杯に広がります。

香りはまさに柚子
味わいもまさに柚子
後味もまさに柚子

全てが柚子の味わいです。感動します。

ベースとなるお蕎麦は、ご紹介してきました通り上質なお蕎麦です。柚子と相まって最高の味わいをもたらします。

柚子は柚子湯などでも知られている通り、寒い冬の時期の風物詩ですよね。
柚子切り蕎麦を愉しんで、柚子の香りが広がることで、私たちに冬の季節到来を教えてくれます。


冬に冬のお蕎麦を愉しむ。
ちょっと粋な中央区民の贅沢なひと時です。

築地に佇む、正統派の蕎麦の名店

今回ご紹介した3色せいろ以外にも
天もりなどもとてもお勧めです(平日お昼限定一日30食の天もり蕎麦も良。週替わりなのでいつも楽しみです。売り切れ注意。)

メニューも豊富で
季節のメニューなどもあるので
飽きることはありません。

明治32年創業という老舗でありながら、歩みを止めることなく
令和の現代においても最高の蕎麦を愛好家に提供し続けております。

店員さんの接客も良く、気分良く蕎麦を愉しむことができます。

蕎麦激戦区の築地ですが、自信を持ってお勧めできる名店の一つかと思います。



【店舗情報】
築地さらしなの里
〒104-0045東京都中央区築地3-3-9
TEL: 03-3541-7343
※東京メトロ日比谷線築地駅直ぐ

営業時間
月~金  11:00~20:30
土日祝  11:00~15:00
https://sarashinanosato.com/

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