浜ちゃん

浮世絵に描かれた中央区の名所(8) 
~「名所江戸百景 両国橋大川ばた」:歌川広重~

明暦の大火後、隅田川に両国橋が架けられ、橋詰には火除のための広小路が設けられました。広小路には、料理屋や芝居小屋などが並び、江戸一番の盛り場に発展しました。

「名所江戸百景 両国橋大川ばた」: 歌川広重

「名所江戸百景 両国橋大川ばた」: 歌川広重 浮世絵に描かれた中央区の名所(8) 
~「名所江戸百景 両国橋大川ばた」:歌川広重~

(出典:国立国会図書館)

江戸時代、隅田川の呼び名は場所により異なり、浅草近くでは浅草川とか宮戸川となり、それより下流では大川となりました。大川端(ばた)というのは、普通、両国橋から下流の霊岸島(現在の中央区新川)辺りまでの隅田川の右岸を指しました。

 浮世絵に描かれた中央区の名所(8) 
~「名所江戸百景 両国橋大川ばた」:歌川広重~

絵の中央に隅田川と両国橋が描かれており、手前側は現在の中央区で、様々な人が行き交って賑わう隅田川の広小路が描かれています(絵の①)。

隅田川は、茶船、屋根舟、猪牙舟などで賑わっており(絵の②)、隅田川が江戸の物資と人の輸送面で大きな役割を果たしていたことを示しています。

対岸の横網町の川岸には百本杭が打ち込まれています(絵の③)。百本杭は波除・護岸のための杭で、現在の総武線鉄橋あたりの隅田川東側(墨田区側)の川の中に打たれていました。両国駅の近くに、「百本杭跡」の説明板があります。

両国広小路記念碑

両国広小路記念碑 浮世絵に描かれた中央区の名所(8) 
~「名所江戸百景 両国橋大川ばた」:歌川広重~

江戸最大の火事といわれた、1657年(明暦3年)に起きた振袖火事(明暦の大火)で、江戸の約6割が焼失しました。この時、現在の両国橋は架けられておらず、人々はこの近辺で逃げ場を失い、10万人以上の焼死者や溺死者を出したといわれています。

このような惨事がまた起こらないようにと、幕府は寛文元年(1661年)に、隅田川に両国橋を架け、また、延焼防止のため、両国橋のたもと一帯を、火除け地に指定し空き地としました。

両国橋が完成したことにより、本所や深川地域の開発が進み、橋の利用者が増加しました。火除地の広小路には、料理屋や待合が並び、芝居や軽業などの見世物も多く出るようになり、江戸三大広小路の一つとして、上野・浅草に並び称せられる盛り場に発展しました。両国橋のたもとには、昭和44年に、当時の「中央区日本橋両国町会」(現在の東日本橋二丁目町会)によって建てられた記念碑があります。

【過去ブログ、参考資料・出典】

●過去ブログ:

(1)「東海道五拾三次 日本橋 朝之景」:歌川広重 https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=6517

(2)「名所江戸百景 京橋竹がし」:歌川広重 https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=6510

(3)「名所江戸百景 するがてふ」:歌川広重 &【イベントのお知らせ】215日(日)まで「日本橋イルミネーション~こころ躍るNIHONBASHI」と「カナエルNIHONBASHI202526」開催中、残り期間わずかです! https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=6519

(4)「名所江戸百景 びくにはし雪中」:歌川広重 &【ショップのご紹介(バレンタインギフトも!)】茨城県のアンテナショップ 「IBARAKI sense(イバラキセンス)」 https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=6590

(5)「名所江戸百景 日本橋雪晴」:歌川広重 https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=6594

(6)「浮絵駿河町呉服屋図」:歌川豊春 &【三越アーカイブス日本橋】「佐藤玄々と天女像」展示(~324()) https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=6703

(7)「冨嶽三十六景 江戸日本橋」:葛飾北斎 &浮世絵を手に、日本橋の未来を覗いてみませんか https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=6630

 

●参考資料・出典(ホームページ含む):

中央区、中央区観光協会、歩いてわかる中央区ものしり百科、Central Tokyo for Tourism(東京中央区オフィシャル観光ガイド)、中央区立図書館、国立国会図書館、東京国立博物館、国立文化財機構、東京都立図書館、東京都立博物館、ColBase、中央区沿革図集、神奈川県伊勢原市、東京建物

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